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ガイドのリング説明!

ルアーロッドに付いている輪!実は重要なパーツで、素材・形状・配置で大きくロッドの性能を変えてしまいます。

 ガイドの基本では、ルアーロッドにおいていかにガイドが大事で、どんな役目をしている
のか簡単に説明しました。 
 ラインとロッドを繋ぐ最も重要なパーツでもあるガイドは、ルアーロッドの性能の向上の
歴史の中で、ガイドリングの性能も飛躍的に向上してきました。
 自重は軽くて、ラインが良くすべり、硬く、熱伝導率の高い素材がガイドリングに求め
られる性能で、現在では最も適した素材はSICとなっています。

 ※2013年頃〜富士工業(株)TORZITE(トルザイト)を発売しており、ガイドとフレームの
大手会社でもあるFUJIでは一番にガイドに適す素材と説明されています。

 ここではロッドの性能を左右するガイドリングの説明をしましょう。

 ≫リングを支えるフレームの説明はこちら



ガイドリングの立場を考える!

 釣りをする人なら誰もが一度は経験する根掛り。 それを外そうとして手で引っ張ると
意外と切れないのびビックリした事もあるはず。

 (;゚Д゚)σ いてぇ〜〜!! とか、 ヽ(`Д´)ノ アッチィ〜!! などなど…

 考えてみれば、ルアーロッドのガイドは普段からそんな思いをしているのです。

過酷な状況にあるルアーロッドのガイドリング。 ガイドの立場を考えてみよう〜
 そこでルアーロッドのガイドに求められる性能としては、
 食い込むラインの力に対抗する為に硬いこと! 二番目に、熱いッ!となる摩擦熱を
分散する放熱性能(伝導率)。 ラインがこれだけ摩擦するだけに滑りも重要で、ロッドの
軽量化にも影響する比重も重要。
 まとめると、軽くて強くツルツルで摩擦熱を分散できる素材が、ルアーロッドのガイド
リングとして求められる性能です。



ガイドの素材は何がいい?

 現在の最も優れたロッドのガイドリングと言えば、SICが主流になっています。 中級以上
のロッドには装着されていますし、高級ロッドにも使われるリングの素材となっています。

 (・з・)ノルアーロッドの性能UPの影には、ガイドリングの改良と進化も見逃せません。
 簡単に歴史を紐解くと、

ルアーロッドのガイドの歴史
リング名・素材       ガイドの説明

金属製ガイド


ガイドフレームだけが付いたようなシステム。
重く錆び易く、使い込むと傷が入り易い。
(。-ω-)物凄い古い写真などで観た事あるなぁ〜

タングステン製


金属製の傷付きを防ぐために硬い素材になり
ましたが、重さがネックに。
(。-ω-)オモリの素材として現在は人気。


ガラス・セラミック


ガラス・セラミック(陶器)のガイドは鏡面磨きで
抵抗は少ないのですが、割れ易い弱点がありました。
周りにショックリングを入れる事で破損は減りましたが
感度を求めるには不向きだったでしょう。

ハードリング
1968年頃


アルミナオキサイド製のセラミック素材をリングに改良。
1968年頃と歴史は古く現在でも使われるルアーロッド
は多いですね。
(。-ω-)良く観ないとSICに見えちゃうのもありますね。

SICリング
<Jタイプ>
1981年頃


トータルバランスで優れているとされているガイドで
硬さ・滑り・放熱性を兼ね揃えたリングです。
1980年頃から使われています。(意外と古株なのだ)
炭化珪素と呼ばれる素材。

ゴールド
サーメット
1990年頃

1990年頃から使われているガイドで、金色の
高級感がありました。曲げ強度が強く、薄く出来るので
SICよりも軽くなり、TOPガイドに採用されたりも多かった
ですが…あまり見なくなりました。
見た目は高級感抜群だったんだけど。

ルビー
サファイア
2000年頃

人工品でありながら、発売当初は「おお」と思いました。
2001年に発売されたのですが、限定品で、すぐに売り
切れたみたいです。
復活しない処を見ると、実用的では無かったのでしょう。

TORZITE
トルザイト
2013年頃

理想の円環(TORUS)、強さの鉱物のイメージ(ZITE)
を合わせてTORZITE・トルザイトと命名された素材。
総合的な強度でSICを超えるとされ、軽量と表面形状
で飛距離・ラインの保護などがSICよりも向上らしい。
素材は窒化珪素と呼ばれる素材。(?)
使用者からは
糸鳴音が多いと言う意見があります。

SICリング
<Sタイプ>
2017年頃

優れた性能を持つSIC。トルザイトの糸鳴りが不評なのか
従来のJタイプの形状を見直し、薄くすることでロッド1本
当りで約9%の軽量化されるらしいです。
2018年の新製品ロッドへの採用率も高く、今後はSIC-S
が主流になりそうに感じます。

ルアーロッドのガイドリングの写真。 ハードリングは茶色・SICは黒色・ゴールドサーメットは金色・ルビー、サファイヤはピンク色のガイド色をしています。

TORZITEリング
 ( ゚ε゚;) ハードリング・SIC・TORZITE、共に黒色をしています。 見た目で判断せず
ロッドの説明書やスペック表で確認しましょう。



ガイド素材をくらべてみる!

 最も優れているとされるガイド用素材は、SICかTORZITE。

ルアーロッドの代表的なガイドリングの性能表 ※参考値です
項目/素材 ダイアモンド SIC
炭化珪素
TORZITE
窒化珪素(?)
ゴールド
サーメット
ハード
リング
硬度
(HV)
6000以上 2400 1400 1400 1100
熱伝導率
(W/cm℃)
138 60 27 34 13
比重
(水=1)
3.5 3.2 3.3 5.5 3.7
 ・ 硬度     硬ければラインによるガイドの傷つきが無くなるうえ、長く使える。
 ・ 熱伝導率  熱の伝わる比例定数。大きいほど熱が分散されラインが熱切れしない。
 ・ 比重     水を1にした比例定数。小さいほど軽く仕上がる。

 上の表をみると、いかにSIC&TORZITE製のガイドが優れているのか判ると思います。
 ルアーロッドの先端を軽くして、口径を大きくする為にゴールドサーメット製のガイドが
一時期は増えました。  (・з・)?比重、重いんでない?
 とも思われるかも知れませんが、硬さでは劣っても曲げ強度の強いゴールドサーメットは
薄く仕上げる事が可能だったのでSICよりも軽く出来ました。
 ヾ( ̄д ̄;)しかし…意外と傷が入ったんだよね〜。 僕の持っていたバスロッドでも傷が
入りました。 ゴールドサーメットリングは、金メッキのように表面だけではなく、素材自体が
金色なので色褪せなども無く高級感抜群でしたが、SICリングの方が主流になってきました。


 
■SIC エスアイシー 1980年〜
1980年頃からあるSIC製ガイド。SICの正式名称は、SILICON CARBIDE/シリコンカーバイド
と言います。 炭素(C)ケイ素(SI)の化合物なので、SICと呼ばれているのです。
 ガイドリングとしての性能は万能で、全てにおいて高性能なので、中堅ロッド以上には必ず
SICが搭載されているほど。
 SIC自体の性能も向上したのか、薄く仕上げられるようになり更なる軽量化をしたSIC-S
が2017年に登場
しました。(従来型=SIC-J)
 2018年には多くのロッドで採用され始めており、今後はSIC-Sタイプが多くなっていくと
思います。

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■TORZITE トルザイト 2013年〜
 SIC発売から約30年。 富士工業と京セラの共同開発でTORZITEを開発。 窒化珪素
と思われる素材のリングは、ガイドフレームメーカーの最大手の富士工業がSICより
総合
評価で優れている
と言う次世代のガイドリングです。
 2015年にはTORZITE搭載のロッドも増えて来ました。 (-ε-)とは言ってもインパクトは…
イマイチでしたね〜。
 確かに素材が違う物ですが、簡単に言うと硬さでは劣るけど、曲強さや粘りで勝るので
薄く仕上げれるので軽量化。 断面も丸から楕円に仕上げることが出来て結果的にライン
負荷を減らす事に成功したリングです。
 
昔にSICが登場した時くらいのインパクトがあったら凄かったのですが…。

 気になるのが硬さと放熱性でSICに劣る点、ゴールドサーメットも同じような感じで硬くは
無かったけど粘り強さがあるので薄く出来て軽かった素材。 僕も小遣いを貯めて買った
初めての高級ロッドのトップガイドがゴールドサーメットで、数年後に複数の傷が入って
いるのを発見してビックリしたのを今でも覚えています。
 学生だったのにPEなんか使ってたのかなぁ〜? まあ、ロッドの適性とか考えずに
何でも投げたロッドだったからなぁ〜。
 ※PEラインは、微細な砂等が付着しガイドを削り易いと言われています。

 
TORZITEがSICの全てを超える性能だったら凄い!となるのですが、薄く楕円に加工
出来るので総合的に評価するとトルザイトが良いですよ〜みたいな感じの評価。
 全く同じ断面形状で実験して、全てにおいてSICを凌駕してこそ次世代なのだ。
 ルビーやサファイヤの時みたいに、見た目も黒で無くて全く違えばよりセンセーション
だったかも。

 
ダイワ製ロッドのガイドシステムは3種類あり、カーボン+チタンリング(CT)
カーボン+SIC(CS) ・ チタン+チタンリング(TT)とあります。 それらを適材適所に
配置してますが、先端はチタン+SIC(FUJI製)が多いです。
 (柔らかなロッドで例外はあり)
 なので
TORZITEも適材適所だと思うのですが、トップガイドはSICが安心と感じる
のは以前のゴールドサーメットのトラウマでしょうか…?。

 柔らかいロッドで全体に曲がって支えるロッドだとガイドの負担も分散しますが、大物
狙いのロッドで、硬いロッド&ファーストテーパー気味な程にTOPガイドへの負担は
大きくなってきますので、トップガイドはチタン+SIC。 二番目以降にTORZITEみたいな
流れになるのではないですかね〜。
ヾ(´ε`;) 2015/06 まだまだSICのロッドの方が多いので、
多くの人に使用して貰って
これからのTORZITEの動向を見守りたい
です。

 φ(・ω・ )注目しつつも、様子見な感じですね〜。 


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SIC & TORZITEを比較してみよう。

ガイド素材 単位質量
g/cm3
硬度
Gpa
曲強度
Mpa
靱性
Mpa√m
SIC 3.2 23 540 4.5
TORZITE 3.3 14 1020 7
ガイド素材 熱伝導率
W/cm度
ひずみ率
(ヤング)Gra
表面粗さ
Ra
摩擦抵抗
(%)
SIC 60 430 0.05 100
TORZITE 27 300 0.01 60〜75
 ※ネット・雑誌・カタログで調べていますが、数字は全て参考値程度と思ってください。
 ※数値は素材単体ではなく、加工後の製品での対比も含まれています。
 ※数値的に優れている方を太字にしています。

ガイド素材のイメージグラフ
 ※データを換算したイメージ(参考)グラフです。

 【ガイド特性の説明】
 ・単位質量 同形状での重さ。同じ形なら数値が小さいと軽い
 ・硬度   素材の硬さで数値が高い程に硬く傷に強い。
 ・曲げ強度 3点で曲げた時の強度。高い程に割れにくい。
 ・靱性   粘り強さのイメージで高い程に変形に強い。
 ・熱伝道  高い程に熱を拡散しやすくラインの熱を分散する。
 ・ひずみ率 素材の剛性を示し高い程に変形しにくい。
 ・表面粗さ ガイド製品の表面仕上げで、低い程に凹凸が少ない。
 ・摩擦抵抗 ガイド製品の滑りを比率で表示。低い程に滑りが良い。


 以上、ザッと調べてみたので、
参考程度にみてくださいね。

 ≫富士工業のTORZITEの資料PDFが公開されています。

 ≫京セラ・ファインセラミックス 参考になります。 材料特性表も公開中。



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