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耐防食(防錆)ベアリングの実験

リールで分けられている防錆ベアリングとその性能は?

 ベイトリール・スピニングリールの内部で最も重要なパーツでもあるベアリング。
 ベアリングの種類にはボールベアリング・ローラーベアリングが良く使われていますが、特に
ボールベアリングはリールに多用されています。
 カタログなどでは、リールのベアリングが多くなればなるほど高級釣具になってます。
 理由は簡単♪
 回転部にベアリングを組み込めば軽く回るのです。 何かと回転部の多いリール内部ですので、
多くのベアリングが組み込まれ、僕たちの釣りを隠れた場所で支えてくれています。

 ベアリングに感謝♪した所で、良く聞くソルト専用リールとか海水対応リール…淡水専用とか
判れてますが、ソルト対応リールに組み込まれているのは耐食ベアリング。
 ダイワ精工ではCRBB、シマノではA-RBなどと呼ばれているベアリング。

 (`・ω・)ノ 本当にそんなに違うものなのか!と疑問に思うのではないでしょうか。(僕だけか)
 早速に実験してみましたので、紹介しましょう。

  ≫防錆フックの実験はこちらで紹介    ≫ベアリングについて説明




防錆ベアリングの実験紹介(実験方法)

防錆ベアリングと一般ベアリングの実験方法を説明
 *゚∀゚)ノ 実験は物凄く簡単実験!! (毎度ながら)
小さい水槽に水を入れて、ベアリングを浸けておくだけ。 2日おきくらいに取り出して写真撮影して、
ベアリングの回転を確かめます。
 その際にベアリングに発生した錆はテッシュで拭う程度。
 どちらかが回転しなくなったら終了とします。

 浸けたものは3個。
 鉄製ワッシャー ・ 防錆ベアリングCRBB ・ 一般ベアリング(リール用)
 真水?とも思いましたが、せっかくなので塩水にする事に! 海水の塩分濃度が約3.5%らしいので
水g×3.5%で塩を入れました。  調味用の味塩…では味が付きそうなので、「伯方の塩」を購入♪

 同じ大きさのベアリングが無かったので…大きさが変わってしまいましたが…



ベアリング実験(2日〜6日間

塩水に投入後、初期状態のベアリング劣化写真
 (;゚Д゚)σ 2日目にて、防錆ベアリングCRBBに錆が! しかしながら、たぶん鉄粉などがついて
いた為の現象だと思います。(貰い錆とか言う)
 6日目になると鉄製ワッシャーは錆が目立って来ました。 CRBBは防錆加工部(黒い部分)は錆びて
ませんがベアリングのカバー部(シールドカバー)部分が錆びています。
 通常ベアリングは本体側も錆びてきてますね〜。 
 回転性能は両ベアリング共に快調に回転します。



ベアリング実験(8日〜12日間)>

 鉄製ワッシャーは錆々です。 CRBBに関しては最初に錆びた部分の錆こそ残ってますが、
錆がそれ以上に広がりません。
 通常ベアリングは徐々に錆が進行中ですが回転性能は両ベアリング共に快調♪



ベアリング実験(14日〜18日間)

塩水投入後の後期部のベアリング写真。
 (・з・; 14日目にかなり水が茶色く濁ってきたので、新しい塩水と交換しました。
 まあ、水分と酸素で鉄が錆びていくと言うので新しい塩水の方が錆び易い訳だ! たぶん。 
 16日目には鉄の錆が全面に広がり膨らみ始めたので撤去しました。 CRBB・通常ベアリング
共に14日までは快調に回転していましたが、16日目には通常ベアリングが少し硬くガラガラ感が
ありました。
 写真で見ると回りそうにありませんが、意外と回転するのにはビックリでした。 



ベアリング実験終了(18日目)

実験終了後の詳細写真。 回転が悪くなり実験終了です。
 18日目に通常ベアリングが回転しなくなったので実験終了。 無理やりに回すと回りますが、
ゴリゴリ感が強くてとてもスムーズとは言えません。
 CRBBの方は至って快調に回転。 大きいので錆び難いと言うのも若干関係したのかも
しれませんが、防錆処理されている黒い部分は殆ど錆びていませんので耐食の差は大きいです。


 (´∀`*)ノ せっかくなのでベアリングを分解してみたゾ!
ベアリングを分解してみました。 (〃 ̄З ̄)ノ 拡大をクリックで大きい写真で内部が見れます。
 大きさの関係もあるのかも知れませんが、CRBBベアリング内部にはグリスが残っていて、通常
ベアリングはグリスが無くなってました。 通常ベアリングは、ボール自体が錆びてますので回転も
悪い訳です。
 CRBBの方は内部のボールを囲むパーツを初め、ボール自体が防錆処理されているのでしょう。

 ベアリングの防錆実験を終えてみると、やはり差は感じられました。 CRBB加工してある部分の
パーツは極端に錆が少ないです。

 ちなみに磁石を付けて見るとシールド関連(銀色の丸いパーツ)以外は全て引っ付きます。
 黒い防錆CRBB処理をされたパーツも磁石に引っ付きますが、SUS440Cを使用した結果で、通常の
SUS304より硬度があるのです。 (SUS304は磁石が引っ付かず防錆力は強いが、傷や消耗に弱い。)
 SUS440Cは硬くて耐久性がある分、ステンレスでも錆びてしまうと言うリールには致命的な欠点が
発生しました。
 それを補ったのがCRBB加工(黒くなる)だったのです。 
 ダイワ精工の発表ではCRBBは通常ベアリングの12倍の防錆効果があるそうです。

 比べてみるとやはり差は出る! *゚∀゚)ノ やはり、淡水専用を海水で使用するには、ライン
ローラー部のベアリング等には小まめな注油が必要ですね。
 (海水対応リールを買えば淡水・海水と関係ないのですが)

 確かに差はあるけど、本体の清掃と注油さえ定期的にしておけば、ノーマルベアリングでも十分に
使用できるかも。



(・з・)ノ 最後になりましたが、CRBBとARBの意味を紹介

 ダイワ【CRBB】
 Corrosion=消耗・腐食  Resistant=防ぐ  BallBearing=ボールベアリング

 シマノ【A-RB】
 Anti=反対・発生しない  Rust=錆  Bearing=ベアリング

 どちらも海水での使用を目的とし、耐久性能を飛躍的に高めた防錆ベアリングの事。
CRBBとA-RB、防錆性能は大差ないだろうと思います。


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